DAINASHI YESTERDAY

脱完璧主義~60点満点の思考~

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以前一緒に仕事をしていた人で、こんな人がいました。

彼は常に面白そうなビジネスのアイディアを考えていて、何か思いつくと電話をしてきては2時間も3時間も新しいアイディアについて私に話して聞かせるのです。話している彼の声はとても弾んでいて、ワクワクがこちらにまで伝わってくるようでした。

前の電話から数週間後、彼からまた電話が来ました。彼はまた面白いアイディアが思いついたと言って話して聞かせます。つい先日のビジネスアイディアは一切頭の中にないようで、1㎜のそれについては触れようとしません。

その彼が今現在、どうなっていると思いますか?

答えは、以前と何も変わっていません。仕事の手を止められることに嫌気がさして私が距離を置いてからも、彼は何か目新しいものを見つけるとそれに飛びついて、思うようにいかないとゴミのように投げ捨て… を繰り返しています。

あなたの中で何が起きていようと現実は変わらない

新しいビジネスのアイディアを考えるのって楽しいものです。雇われて働いているという人でも、1回や2回は「こんなビジネスおもしろそうだな」と考えたことがあるかもしれません。

自分の考えたビジネスを形にして、たくさんの人に喜んでもらう。たくさんの人がそういう夢を見るからこそ、世の中には起業セミナーや起業塾みたいなものがあるのでしょう。

とはいえ、そのすべての人が実際に起業してビジネスを始めるかといえば、そういうわけではないようです。ほとんどの人はアイディアを形にできず、セミナーや塾で仲良しグループを作って終わるくらいが関の山です。

このような寂しい末路をたどる人には、共通点があります。それは、「どんないいアイディアを思いついたとしても、行動に移せない」ということです。

当たり前の話ですが、頭の中で考えていることは他人には見えませんし、ましてやそれが他人の役に立つことなどありえません。目の前で転んだ人を「助け起こしたい!」とどんなに強く願っても、実際に手を差し伸べなくてはただ無関心にそばで突っ立っている人と変わりありませんよね。

それと同じで、アイディアを形にしない限りは、そのアイディアで誰かが幸せになることなんてありえないのです。考えている本人はワクワクして幸せかもしれませんが。

アイディアを頭の中でこねくり回してワクワクするのって、とても簡単で実はみんなやっているんですよね。でもそれを形にしないなら娯楽と一緒です。お金も道具もいらない、お手軽な娯楽です。

そこから一歩踏み出して、具体的な行動に移せるか否かで多くの人は脱落してしまいます。たとえ今までにない斬新なアイディアを思いついたとしても、行動に移せないばかりにチャンスを棒に振ってしまうのです。

なぜ彼らは行動に移せないのでしょうか? 根性がないからでしょうか? 頭が悪いからでしょうか?

そんなことはありません。行動に移せないのには、ちゃんと理由があるのです。しかも、まじめな性格であればあるほど、そうなってしまう恐れがあります。

78:22の法則(ユダヤの法則)

「行動に移せない」

心当たりがある人は、もしかしたら「何事も完璧にこなさないと気が済まない」という”完璧主義者”じゃないでしょうか?

アイディアを自分が納得できるレベルになるまでじっくり考え尽くすのが正しいと思っていると、あなたのアイディアはいつしか心の奥底に沈んでいってしまいます。そうなってしまっては、本当に時間と労力の無駄ですよね。

あなたは78:22の法則とか、ユダヤの法則という言葉を聞いたことがないでしょうか?

この世のすべてのものは「78:22」の比率で成り立っているという法則です。よく聞くのは、アリは働き者に見えるけど、実は全体の2割がものすごく働いていて、残りの8割は適当にやっているという話です。

他にも「パレートの法則(80:20の法則)」とか「2:6:2の法則」とかありますが、どれも似た割合になっているのが分かると思います。

要は何が言いたいかというと、人間がやることには100点も0点もないということです。どれだけ完璧にやろうとしても最高で78点、それだけ失敗しようと最低でも22点なわけです。

はじめから完璧(100点)は無理なのだとしたら、完璧主義者でいることなんて馬鹿らしくなりませんか?

そして、最低でも22点。どれだけ失敗しても22点なのだとしたら、失敗も怖くなくなります。行動して、何も収穫がないことなんてありえないのです。最低でも22点分の何かを得ることができるのです。22点を次に生かせば、きっとさらにいい結果を手にできます。

私の場合、60点を一つの合格ラインに設定しています。アイディアが6割くらい固まったら行動に移します。ビジネスの仕組みも6割くらいできたら動かし始めます。なぜなら、100点になるのを待っていたら永久に次にいけないからです。

また行動に移すことで、それまで見えなかったものが見えることがあります。山の頂上からの景色は、ふもとから眺めることはできません。実際にそこまで行かなくては、大事なものが見えないことがたくさんあるのです。

完璧主義者は、山のふもとで忘れ物はないかルートは間違いないかと延々とやっています。そうすると、いつまでたっても山に登ることはできないのです。

誤解がないように言っておくと、私は無計画に行動しろと言っているわけではありません。それでは全裸で山に登るようなものです。

完璧な計画を目指さず、60点に合格ラインを持ってきましょう、とオススメしているのです。

完璧主義を抜け出すことで行動力を手に入れる

完璧主義を抜け出すことで、私たちは大きなメリットを手に入れることができます。

まず、合格ラインを引き下げることで行動力が手に入り、その結果すごいスピードでものごとが展開するようになります。

そして、失敗しても22点ですから、行動することが怖くなくなります。するとトライ&エラーを繰り返すことでできるようになり、あなただけの貴重なデータが手に入ります。

それらのデータをもとにアイディアを修正し、また持ち前の行動力でトライ&エラーを繰り返し、… とやっていると、山のふもとで完璧を目指していた頃には想像もつかなかったような高い場所で登ることができるのです。

「行動を起こす」ということは、「結果を手に入れる」ことです。この「行動→結果→行動→結果→行動…」というサイクルを繰り返すことで、自分の外からの情報を集めることができます。

行動せずに頭の中でアイディアを練る作業には、自分の手持ちの材料しか使えません。完璧を目指す思考が、むしろ遠回りをさせてしまうのです。

また、はじめに60点を合格ラインとして結果を出し、その結果をもとに次の60点を目指す場合、最初の60点と次の60点は当然違うものですよね。

ここで言う「60点」とは絶対的な基準として言っているわけではないので、スタート地点が変われば当然60点の地点も変わります。

なぜなら、スタート地点が違うからです。何も知らない状態から見た60点より、トライ&エラーで手に入れた情報を知っている状態で見た60点の方が高いところにあるわけです。

こうやって常に60点を目指すだけで、ふもとで見ていた100点の地点を超えていくことができるのです。これが、完璧主義を抜け出して行動力を手に入れたときに得られるメリットです。

キーワードは『脱完璧主義』です。

photo credit: #ImPerfect via photopin (license)

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