DAINASHI YESTERDAY

2016.08.26

「好きなことを仕事にする!!」ってわざわざいうことの違和感

15807150159_d74903511a_b

僕は、夢と目標とか仲間とか簡単に口にする人が苦手だ。

そういう話をされるたびに苦笑いでやり過ごしてきたし、そもそも自分にとって大事な夢や目標というのは他人に言わない方がいいと思っている。

これまでも聞かれたときは何か適当なことを言って誤魔化してきた。

理由はメリットよりデメリットの方が大きいと考えているからだけど、仲間を作って群れたがる人ほど「夢や目標を口に出すほど実現しやすい」みたいなことを言う。口に出して周りに伝えることで、協力者が現れるという理屈らしい。

そして言いたがりの人は必ずと言っていいほど「好きなことを仕事にする!」みたいなことも言っている。僕はここに矛盾というか違和感というか、なにかモヤモヤしたものを感じるのだ。

仕事=自分の価値の提供

そもそも仕事ってなんだと考えると、僕は自分の価値を社会に提供することだと考えている。

「仕事はお金のためにするものだ」という人がいるけど、お金のためにするのは「労働」だ。だから労働の報酬は必ずお金で支払われる。

でも仕事は、必ずしも対価がお金とは限らない。自分が社会に提供した価値に応じていろいろな形で返ってくる。

もちろんそれがお金の場合もあるし、人からの信頼や感謝の気持ちだったりもする。またあくまでも提供した価値の大きさに応じてリターンがあるので、ほんの少し手を動かしただけでも大きなリターンがある場合もある。

でも労働の場合は、それはない。多くの場合は対価があらかじめ決められていて、動いた分だけお金で対価が支払われる。

まとめると他人に言われて嫌々するのが労働で、自ら価値を提供することが仕事だ。

好きだからこそ最高のパフォーマンスを発揮できる

自分の価値を最大限に提供するには、自分の好きなことを仕事にする必要がある。

「好きなことを仕事にできたらな」ではない。好きなことでなければ、仕事にはならないのだ。好きでもないことを嫌々やらされているのは労働で、毎日を労働に費やしているうちは自分の価値を最大限に提供することはできない。

なぜなら、人間は好きなことをしているときにこそ最高のパフォーマンスを発揮できるからだ。

好きなことだから夢中になれる。作業に没頭できる。身体が疲れているのについついやってしまう。

好きなことであれば、壁にぶつかっても乗り越えらえる。何日も徹夜してでも解決策を見つけ出したり、膨大な作業をやり遂げることができる。

しかし労働の場合は、価値より何より、すべての作業を終わらせることが最優先だ。そこに自分の価値だとかやりがいだとかが入り込む余地はない。

すべての作業を終わらせて他人にほめられるのが労働で、終わったときに人に感謝されるのが仕事とも言えるかもしれない。

好きなことを仕事にするのは当たり前

そう考えると、「好きなことを仕事にする!」なんてわざわざ言わなくても、好きなことを仕事にするのは当たり前なのだ。

でもそれができていないから、それを声を大にして宣言するんだろう。しかし、そんな好きなことを仕事にもできていない奴が夢や目標を口にしたところで、本当の意味での協力者なんて現れるだろうか?

たぶん似たようなレベルの人と仲良しごっこするか、「そんなの無理だよ」と言われて簡単に心がへし折れるかのどちらかじゃないだろうか。

好きなことを仕事にするなんて簡単だ。他人に言う必要もない。ただ、好きなことを夢中になってやればいいだけだ。

夢中になってやってれば、そのうち社会に価値を提供できるようになる。そしてその頃には、それが自分の仕事になっているはずだ。

わざわざ「好きを仕事に」と言わなければならないのは、仕事とお金を紐づけて考えていることと、自分の価値を信じ切れていない気持ちの表れだと思う。

そういう人間がどれだけ集まっても、本当の仲間にはなれないし、社会に価値を提供できるとは思わない。せいぜい内輪で褒め合って仲良しクラブみたいになるのがオチだ。

仲間作りは慎重に

仕事でチームを作るときは、どんな人と一緒にやるか慎重に見極める必要がある。

チームのパフォーマンスは、そのメンバーのうちの一番レベルの低い人のパフォーマンスと同じになる。チーム内の上下関係は関係ない。チームのボスよりも平の方がパフォーマンスがいい場合はある。

ちなみにボスというのはあくまでもチーム内のひとつの役割に過ぎないので、偉そうにしたり上からものを言ったりする必要もない。

僕も経験があるが、チーム内に「クライアントに言われたことだけやってればいい」と考える人間が一人でもいると、チームとしての仕事もそのレベルで終わってしまう。

これでは価値が提供できるわけがないので、誰がやっても同じようなことしかできない。そうなれば、クライアントは今後も仕事をそのチームに依頼する理由はなくなる。

そもそもであるが、自分一人で価値を提供できるのであればわざわざチームを組む必要はない。その人と組むことでさらに高いパフォーマンスは発揮できると思ったときだけ、チームを作ることを検討すればいいと思う。

「好きなことを仕事にする!!」とかわざわざ言わなければビビってしまうような奴が何人集まったところで、本当のチームにはなりようがない。そんなのはただの仲よしサークルだ。

そんなわけで、夢とか目標とか仲間とかうるさいという話でした。

photo credit: A German Game Night in Deutschland via photopin (license)

投稿者: