フリーランスに向いている人・向いてない人【フリーランスと会社員、どちらで生きるべき?】

2019.10.23 フリーランス
フリーランスに向いている人・向いてない人【フリーランスと会社員、どちらで生きるべき?】

フリーランスを目指している・これからフリーランスになりたいという人にとって、「自分はフリーランスに向いているのか?」というのは気になるところですよね。

僕自身Web系のフリーランスとして7年働いてきて、いろんなフリーランスの方も見てきました。

今回は、その中で感じたフリーランスに向いている人・向いていない人の特徴や、フリーランスの向き不向きを見極める方法についてお伝えしていきます。

フリーランスに向いているのはこんな人

まず、フリーランスに向いている人ってどんな人でしょうか?

僕がこれまで会ってきたフリーランスに共通する特徴や、自身の経験から「こういう人の方が向いてそう」というのを紹介していきます。

不安をマネージメントできる人

正直なところ、フリーランスとして働くには常に不安が付きまといます。

もっとも大きなところでは、収入と将来に対する不安です。

当然ですが、フリーランスは毎月決まった額の給料がもらえるわけではなく、仕事をした分だけクライアントから報酬が支払われます。

やりようによっては毎月コンスタントに同じくらいの金額を稼ぐことも可能ですが、収入が不安定になることが普通です。

たとえば長期にわたる案件に携わり、その期間中は他の案件にあまり手を出せなかったという場合には、その長期案件の報酬が入ってくるまではろくに収入がなくなります。

僕も以前、大きめの案件を受注してそれに掛かりきりになっていたとき、5カ月間まともな収入がなかったことがあります。

もちろんその案件が終わればドカンと入ってくるわけですが、万が一その案件の進捗が大幅に遅れれば死活問題にもなりかねません。

そうした不安とどう向き合っていくか、またそうした不安を極力避けるためにはどう動いたらいいかというところを自分でマネージメントしていく必要があります。

僕の場合は、自分の持っているリソースで受けて大丈夫な案件か? というのをもっとよく考えるべきでした。

幸いディレクターさんが優秀な方で大きな遅れもなく完了できたため乗り切ることができましたが、もしポンコツと仕事する羽目になっていたらと思うとゾッとします。

自分を安売りしない人

フリーランスになりたての頃など仕事がなかなか取れない時期には、「単価を下げてでも仕事がほしい」という気持ちになることがあります。

仕事が獲れないのはなかなかしんどいので、そう思ってしまうのも無理からぬことではありますが、むやみに自分を安売りしてしまうと後々苦しむことになります。

というのも、安い料金で引き受けてしまえば、相手に「あ、この人それくらいのお金でやってくれるんだ」と思われてしまうからです。

つまり「ナメられる」わけです。

一度安い料金で引き受けてしまえば、それっきりで次からは料金を上げるというわけにはなかなかいきません。

そのため、自分で工数などを調整してギリギリ対応できる採算ラインを把握して、その範囲内で交渉できるようにしておくことが大切です。

会社員として働いていた経験がある人は、どうしてもその当時の給料と同じ感覚で自分の単価を決めてしまいがちです。

しかしフリーランスは、支払われた報酬から税金や保険料などを収める必要があります。

それを忘れて見積もりを出してしまえば、あとでとんでもないことになりますのでくれぐれも注意してください。

余談ですが、制作会社からの仕事で担当者がそこの社員さんとかだと、見積もりを出したときに「高い!」みたいな反応されるときがあります。

しかしその見積もりが、自分の出せるクオリティに相応しいものであるなら、「え、そうかな……?」と怯む必要はありません。

会社員として働く人の中には、自分の給料と同じ感覚でフリーランスの報酬を考えてしまっている人もいます。

つまり、フリーランスはその報酬から税金や経費を払う必要があるということを知らないんですね。

ですので、相手の言うままに値引きに応じてしまうのは危険です。

個人的には、ちょっと高めくらいで料金設定するくらいの方がいいと思っています。

大抵の人間は、自分のことを過小評価していますので。

自分の力で稼ぐモチベーションがある人

フリーランスは基本的に業務を請け負う形で働くので、継続的に付き合えるクライアントに出会えれば明確なビジョンなどなくても何となくやっていけます。

でもそれだと、自分の運命を特定の企業(クライアント)に握られているのと同じことになってしまいます。

そうなると、相手から取引を停止されれば、途端に路頭に迷うことになります。

そんなことにならないためにも、特定の企業やプラットフォームに依存せず、自分の力で稼げる力を身に着けることが大切になってきます。

自分が稼ぎ続けるためにはどんなスキルが必要で、そのためにはどう動いていくべきか? というのは、フリーランスとして生きていくには常に考えておいたほうがいいでしょう。

どのような仕事をしていくか、またどのように働くかを自由に決められるのは、フリーランスの大きなメリットです。

自分なりのゴールや身に着けたいスキルなどから逆算して、仕事内容を選んでいくようにしましょう。

独りでいるのが好きな(苦ではない)人

フリーランスは自分で何でも決められる反面、うまくいかなかったときの責任も全部自分にのしかかってきます。

いくらフリーランス同士のつながりが広がったとしても、最後の最後に頼れるのは自分だけです。

また客先常駐とかであれば話は別かもしれませんが、フリーランスは基本的に一人で作業をします。

そのため、生活のほとんどの時間を一人で過ごすことになるわけです。

そういう部分に心細さや寂しさを感じてしまう人は、もしかしたらフリーランスは向いていないかもしれません。

逆に言えば、引きこもり気質の人はフリーランスに向いているとも言えます。

特にWeb系やライター系の仕事であればパソコンひとつ、クライアントとのコミュニケーションもチャットやメールで完結させることも不可能ではありません。

「人付き合いがどうも苦手」という人は、フリーランスという道を検討してみるのもアリですね。

ルールに縛られるのが嫌いな人

フリーランスは勤務時間が決められているわけでも、勤務地が決められているわけでもありません。

どのように働くか、また誰と働くかも、すべて自分で決められます。

そのためルールに縛られるのが嫌いな人にとっては、フリーランスという働き方はもってこいと言えるでしょう。

実際、現在フリーランスとして働いている人の中には、

  • 通勤電車が嫌だった
  • 朝どうしても起きられない
  • 嫌いな上司に頭を下げたくない

というような理由で独立した人もいます。

人によっては「そんなことで」とか「そんな奴は社会人失格だ」なんて思うかもしれませんが、フリーランスならそういう我慢から解放されることも可能になってきます。

「空気を読む」という文化に馴染めない人

特に日本では「空気を読む」という感じで、その場の雰囲気を壊さないことが重要視されます。

そのため働いていく中で、言いたいことをグッと飲み込んだという経験をしたことがある人がほとんどだと思います。

でもフリーランスとして働くなら、自分の言いたいこと・言うべきことを言わなければ、どんどん無理な条件を押し付けられたり、とんでもない仕事量を強いられたりして自分をすり減らすことになりかねません。

自分を守る意味でも、相手の言い分を何でも受け入れてしまわず、自分の要望もしっかり提示できた方がいいです。

あくまで個人的な印象ですが、相手の顔色をうかがって「御用聞き」的な立場で疲弊しているフリーランスは、どの年代にも一定数います。

僕が知っている中で「これはひどいな」と思ったのは、当時40後半で大阪在住のフリーランスが、東京のクライアントから無理難題を押し付けられてハイハイ聞いた挙句、結局要望通りのものが納品できずに始末書を書いて東京まで謝罪に行った…… という話です。

重要なのは、これは東京のクライアントに全面的に非があるわけではなく、「無理なものは無理」と言えなかったフリーランスに非があるということです。

クライアントは専門家ではないので、何ができて何が無理かを判断することは難しいです。

だからこそ、その辺をフリーランスの側が明確にしていくことが、お互いのためになるわけです。

さらに言えば、空気を読んだり相手の顔色をうかがうというのは、相手に対する配慮のように見えて、結局は自己保身のための行為です。

  • 相手の機嫌を損ない仕事が飛ぶかもしれない
  • 仕事が飛べば自分の売り上げにならない

という思考には、一切「相手のメリット」が出てきません。

とりあえずハイハイと言うことを聞いておけば表面上は乗り切れるかもしれませんが、そういうやり方で成果を出すのは難しいでしょう。

フリーランスに向いてない人

では次に、こういう人はフリーランスに向いていない、もしくは組織の中で働いたほうが幸せになれるのでは? という人の特徴を紹介していきます。

安定した収入がほしい人

上でも書きましたが、フリーランスは収入が不安定です(「低い」という意味ではありません)。

エージェントなどに仲介してもらえば月給という形で報酬をもらえますが、請負契約の場合、納品するまで報酬が支払われないことがほとんどです。

そのため、毎月同額のお金が手に入るということは、ほぼないと思ったほうがいいでしょう。

受注が重なれば瞬間的に収入が爆上がりすることもありますし、諸々の事情で納品できなければその間は報酬がありません。

そうしたストレスに耐えられなければ、フリーランスとしてやっていくのは難しいと思います。

もちろん時間や場所などの制約に妥協すれば、毎月定額の収入を一定期間確保することは可能です。

しかしそれも、参加している案件が終わればそこまでですので、会社員のように安定しているわけではありません。

仕事とプライベートを自分で分けられない人

会社員として働く場合のいいところは、始業時間と終業時間が決まっている会社が多いことです。

もちろん休日出勤や残業があったり、最近ではフレックス制を導入しているところもありますが、フリーランスに比べれば仕事とプライベートの切り分けが容易であるといっていいでしょう。

フリーランスの場合、何が仕事につながるか分からない&仕事をした分だけ収入につながるため、プライベートな場面でも気を抜けないことがあります。

そのため、自分で息抜きするタイミングを作ったり、ストレスをコントロールすることができないと、どんどん精神的にも肉体的にも追い詰められてしまいます。

「好きなことだけやっていたい」という人

例えば会社の中でWebデザイナーとして働く場合、基本的にはデザイン業務に専念できます。

しかしフリーランスの場合、デザインだけでなく請求書などの書類を作成したり、会計処理をしたりという作業も必要になってきます。

また場合によっては、本来やりたいデザインよりも営業活動に割く時間の方が大きくなってしまうということもあり得ます。

「自分の好きなことだけやっていたい」という人にとっては、もしかしたら会社員として働いていた方が幸せかもしれません。

「フリーランスになれば好きな仕事だけに専念できる」と思われがちですが、実は会社員の方がそういう環境は手に入れやすかったりします。

相手の顔色をうかがいがちな人

これも上で書きましたが、相手の顔色ばかりうかがっていると自分をすり減らすばかりでなく、相手にも迷惑をかける結果になってしまいます。

クライアントの要望を完全に無視するのもどうかと思いますが、その要望が明らかにクライアントのデメリットになる場合や、どう見ても採算が合わないという場合には代替案を提示したり、どうしても無理な場合は断ることも必要です。

無理に受けて「できませんでした」となれば、そこでクライアントからの信頼を失ってしまいますし、失ってしまえば今後の取引もなくなってしまいます。

誰かに指示された方が頑張れる人

上司に「これやっといて」と言われた方が、目標がハッキリして頑張れるという人は、フリーランスには向いていないかもしれません。

フリーランスは自分で目標を設定し、それを達成するためには何が必要かを逆算して動く必要があります。

そのため、目標を設定し、そこに向けて自分でモチベーションを高めていける人でないと難しいでしょう。

日本の教育って「言われた通りにできる人=優秀な人」という価値観を受け付けられるので、実は自分で目標を設定するより、誰か上の人に決めてもらった方が生きやすいという人はたくさんいます。

一概にそれが悪いというわけではないので、自分にとってどういう働き方が生きやすいのかというのを大事にした方がいいと思います。

フリーランスの向き不向きを見極めるには?

とはいえ、自分がフリーランスに向いているのか向いていないのかって、やってみなければわからないところもありますよね。

そういう場合には、まずは副業として実際に仕事をしてみるのがおすすめです。

Webデザイナーであれば、会社で働きつつ、無理のないところから個人で仕事を獲ってみる。

そして一連の流れを体験することで、自分の向き不向きや、「こういうスキルを伸ばせば今後に生かせるぞ」というのも見えてきたりします。

ただ、いきなりボリューミーな案件に手を出すのは危険ですし、そもそもそういう案件の話がフリーランスとしてスタートを切っていない人に来る確率は低いです。

そのため、まずはクラウドソーシングなどで比較的簡単な案件からチャレンジしてみることをおすすめします。

「フリーランス経験のない人」のアドバイスは聞き流せ

ちょっと話は脱線しますが、自分がフリーランスに向いているのか分からないからと言って、フリーランス経験のない人のアドバイスを真に受けるのはやめましょう。

特に親兄弟など、家族や親せきのアドバイスは無条件に聞いてしまう人もいますが、そのアドバイスが本当に的を射ているかは怪しいです。

親が会社を会社経営をしているとか、自営業で長いことやってきたとかであれば話は別ですが、サラリーマン経験しかない親の話を聞いてフリーランスの道をあきらめてしまうのはもったいないです。

アドバイスを求めるなら、現在フリーランスとして活動しているか、過去にフリーランスとして働いていた人にしましょう。

可能であればその両方に話が聞けると、フリーランスとして働くメリットとデメリットがより具体的に見えてくるでしょう。

フリーランスは会社員の2倍稼ぐ必要がある

フリーランスは基本的に、頑張れば頑張るほど収入を伸ばすことができます。

しかし同時に、フリーランスになってから会社員時代と同程度の生活を維持しようとするならば、会社員時代の少なくとも1.5倍、できれば2倍以上は稼ぐ必要があるということは忘れないでください。

つまり、サラリーマン時代に手取り年収500万円だった場合、フリーランスになったら年間1000万円以上の所得があってやっと同レベルだと考えましょう。

サラリーマンの場合、税金や保険料が事前に引かれた状態で給与が支払われますが、フリーランスの場合は支払われた報酬から税金や保険料を支払う必要があります。

そのため、「月30万円稼いだ!」と喜んでいても、2月に確定申告で税金を払ったらほとんどお金が残らなかった…… という事態にもなりかねません。

また年金も、サラリーマンの厚生年金とフリーランス(個人事業主)の国民年金では、将来もらえる金額が違ってきます(厚生年金>国民年金)。

そのため、サラリーマンにも増して将来への備えが必要になるでしょう。

こういう話を聞いて不安になるか、「それならどうするか?」と前向きに考えるかによっても、フリーランスとしての向き不向きが分かるかもしれません。

幸せに働くために

以上、フリーランスに向いている人・向いていない人というテーマでお話してきました。

働き方改革でフリーランス人口が増えたことにより、以前よりもフリーランスとして働きやすい環境になりました。

フリーランス専門のエージェントもあり、以前は必須とも言えた営業力が、フリーランスにとって必要なものではなくなりつつあります。

そのため、一昔前よりも純粋にスキルだけで勝負するとか、好きなことだけに集中して働くということもしやすくなっているように思います。

しかし、いくら環境が整っているとはいえ、フリーランスに向かないのに無理してフリーランスをやるのは不幸な結果にしかなりません。

「フリーランス」ってもしかしたら響きはいいかもしれませんが、しんどいことがあるのも事実です。

自分はどんな生活がしたいのか、自分にとって何が幸せなのかをしっかり考えて、「それでもフリーランスになりたい!」と思うなら、ぜひチャレンジしてみて頂ければと思います。

柴田 竹思

柴田 竹思

日本&ベトナム二拠点生活中のWeb系フリーランス。最近は育児6:仕事4のバランスで生活してます。これでもかってくらい奥さんの尻に敷かれてる座布団系男子です。

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